シミュレーション

µVision4 デバッガには、シグナル関数の作成に使用する C スクリプト言語が組み込まれています。シグナル関数を使用すると、マイクロコントローラへのアナログ入力およびデジタル入力をシミュレートできます。µVision4 がターゲットプログラムをシミュレート中、シグナル関数はバックグラウンドで実行されます。

µVision4 シミュレータは、UART、I²C、SPI、CAN などのシリアル通信プロトコルのタイミングとロジック動作をシミュレートします。ただし、I/O ポートの物理通信ピンの I/O ポートのトグルはシミュレートしません。

シミュレーション速度を高速化し、通信ペリフェラルへのアクセスを最適化するために、通信ペリフェラルのロジック動作が、DIR VTREG コマンドでリストされる仮想レジスタに反映されます。これには、複雑なペリフェラルをスティミュレイトするデバッグ関数を容易に記述できるという利点があります。

この章では、シミュレーションに使用するシグナル関数テンプレートをいくつか紹介します。

• 「デジタル入力」では、シミュレートされたデジタル I/O ポートの使用方法およびプログラミング方法について説明します。割り込みシグナルおよびインパルスパターンの例が示されています。
• 「アナログ入力」では、A/D および D/A コンバータのシミュレートの方法について説明します。さまざまなアナログシグナル関数の例が示されています。
• 「UART 通信」では、VTREG を介した UART シミュレーション、およびペリフェラルのダイアログまたはシグナル関数による制御について説明します。
• 「CAN 通信」では、CAN 通信バスをテストするための一般的な設定について説明します。コンフィギュレーションダイアログへのリンクがあります。
• 「I²C 通信」では、概念、シミュレーション、およびバスモードについて説明します。サンプルアプリケーション、I²C デバイスのシミュレーション、およびデバッグの可能性が示されています。
• 「SPI 通信」では、µVision4 による SPI のデバッグおよび使用について説明します。サンプルコードでは、スイッチを使用したシンプルな状態マシンをシミュレートしています。