ペリフェラル変数

µVision4 は、プロジェクトで選択した CPU に応じてシンボル数を自動的に定義します。定義されるシンボルには、ペリフェラルレジスタ（または特殊機能レジスタ、SFR）と仮想シミュレーションレジスタ（VTREG）の 2 種類があります。ペリフェラルへの入力の自動化に使用できるデバッグ関数は、シミュレーションスクリプトのテンプレートを参照してください。

ペリフェラルレジスタ

µVision4 は、ペリフェラルレジスタのシンボルを定義します。使用可能なペリフェラルレジスタシンボルは、選択したマイクロコントローラによって異なります。ペリフェラルレジスタシンボルにはアドレスが関連付けられており、このシンボルを式で使用することができます。

仮想シミュレーションレジスタ（VTREG）

仮想シミュレーションレジスタ（VTREG）により、入力と出力に対して CPU のシミュレートされたピンを使用できます。VTREG は、パブリックシンボルではなく、CPU のメモリ空間にも存在しません。VTREG は式で使用できますが、VTREG の値と利用状況は CPU に依存します。VTREG を使用すると、ハードウェアのシミュレートされたピンから CPU に送られるシグナルを指定できます。DIR VTREG コマンドを使用してこれらのシンボルを列挙できます。

次の表に、VTREG シンボルを示します。実際に使用可能な VTREG シンボルは、選択した CPU によって異なります。

VTREG	説明
ADx	通常、A/D コンバータ入力であるチップ上のアナログ入力ピン。ターゲットプログラムは、ユーザが ADx VTREG に書き込んだ値を読み出すことができます。
DAx	チップ上のアナログ出力ピン。この値は通常、D/A コンバータの出力を反映しています。
xxVREF	電圧参照ピンの入力。
PORTx	チップ上のポートの I/O ピンのグループ。例えば、PORTA は PORTA のすべてのピンを参照します。これらのレジスタによってポート I/O をシミュレートできます。
SxIN	シリアルインタフェース x の入力バッファ。ユーザは 8 ビットまたは 9 ビットの値を SxIN に書き込むことができます。ターゲットプログラムによって読み出されます。SxIN を読み出して、入力バッファで別の文字を受け入れる準備が完了するタイミングを決定できます。値 0xFFFF は、前の値が完全に処理され、新しい値を書き込むことができるというシグナルを送信します。
SxOUT	シリアルインタフェース x の出力バッファ。µVision4 は 8 ビットまたは 9 ビットの値を（プログラムされたとおりに）SxOUT VTREG にコピーします。
SxTIME	シリアルインタフェース x の通信速度タイミングを定義します。SxTIME が 1 の場合、µVision4 はプログラムされた通信速度を使用してシリアルインタフェースのタイミングをシミュレートします。SxTIME が 0（デフォルト値）の場合、プログラムされた通信速度タイミングは無視され、シリアル送信時間は即時に設定されます。
CLOCK	シミュレートされた CPU の実際のクロック周波数。
XTAL	シミュレートされた CPU の水晶周波数。［オプション］（Options）→［ターゲット］（Target）ダイアログで定義されます。

注

VTREG を使用して、割り込み、タイマといった内部ペリフェラルへのインタフェースなどの、外部入出力をシミュレートできます。PORT3（8051 ドライバ上）のビット 2 を切り替えた場合、CPU ドライバは外部割り込み 0 をシミュレートします。

ペリフェラル変数

ペリフェラルレジスタ

仮想シミュレーションレジスタ（VTREG）

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